フッ素濃度

ほとんどの薬用歯みがきにはむし歯予防のために歯を丈夫にする働きがあるフッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ素化合物が配合されています。歯のエナメル質はヒドロキシアパタイトで出来ており、硬くて丈夫ですが、虫歯菌が出す酸に弱く溶けてしまします。フッ素にはヒドロキシアパタイトの耐酸性を向上させる働きがあります。しかしこれだけでは十分とは言えませんので、むし歯の原因菌を取り除くプラークコントロールも大切です。この成分はむし歯予防(歯自身をまもるとこ)を通して健康寿命の延伸および生活の質の向上をはかることが期待されています。

8020運動で提唱している「生活の質」の具体例「80歳で20本の自分自身の歯を残し、酢だこが支障なく食べれる」ことだそうです。酢だこがダメと云うことは、大きなタコが入ったたこ焼きが食べれない!?大阪人としては残念です。

今回は薬用歯みがきの肝になる「むし歯予防の成分」のフッ素について調べてみました。

 

フッ素情報館より引用。

http://www.hamigaki.gr.jp/hamigaki1/fusso01.html

・フッ素とは

フッ素は、私たちの身近な自然環境の中にあるハロゲン族元素のひとつで、元素記号F、原子番号9、原子量19の元素です。天然には、螢石、氷晶石、リン灰石として産出しますが、空気、土壌、地下水、海水はもとより、海中で暮らす魚介類や海藻、土で育つ穀物、野菜、果物にも含まれています。そして、人間の体の組織、とくに歯や骨にもフッ素が含まれているのです。

天然の中では、螢石(フッ化カルシウム)、氷晶石(六フッ化アルミニウムナトリウム)などの化合物として存在しています。海水中にも約1.3ppm含まれていて、魚介類や海藻には2~10ppmのフッ素が含まれています。また乾燥したお茶の葉もフッ素を含んでいます。

適量のフッ素は、むし歯をつくらないために、また正常な骨格づくりに欠かせない必須元素の一つとされています。

人類の健康と栄養改善を目的とする国連の2機関(WHO=世界保健機構、FAO=食糧農業機構)は1974年に発行した「人の必須栄養所要量に関する手引書」の中で、必須栄養素の一つとしてフッ素をあげています。また、FDA(米国食品医療薬品局)もフッ素を必須栄養素の中に加え、米国国立科学研究委員会は、フッ素の一日所要量を成人で3mgと提示しています※。

フッ素化合物とは?

1 フッ素化合物とは何か?

フッ素化合物にはむし歯予防に効果のあるものは、次のようなものがあります。

2 どんなところに使われているか

口腔保健の分野では、むし歯予防にフッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ素化合物を利用しています。そのほかに、高分子、界面活性物質、医薬、農業など広い領域で利用されています。

※豆知識

フッ素含有歯磨(フッ素として950ppmを含む)で一回の使用量が約1gの場合は、約1mgのフッ素の使用量になります。更に3回磨くと約3mgになり、口をゆすがずに使うと一日所要量にたっしてしまい、他の食品等からの摂取量を合わせるとフッ素の過剰摂取の可能性があります。歯みがき後は、必ず、口をゆすぎましょう。

フッ素に限らず、歯磨剤に使われている成分は口腔内で使用されることから、一部飲み込んだ場合や長期間使用した場合の安全性、及び(歯ぐきや口腔粘膜などの)口腔内軟組織や歯(歯牙硬組織)に対する安全性には十分な配慮がなされています。

歯磨剤は薬事法上の分類により、薬効成分を含む医薬部外品と、薬効成分を配合しない化粧品とに分けられています。医薬部外品の歯磨剤は、各企業の責任において安全性を確認し、更に成分・分量、用法・用量などについて、承認を得たものが販売されており、化粧品の歯磨剤では、各企業の自己責任で安全性が確認されたものが販売されています。

また、市販されている歯磨剤は歯肉、口腔粘膜等に対する作用に問題がないことや、通常(歯磨剤で)適切にブラッシングしていれば、歯に対する安全性は問題ないことも確認しています。

以上を含めて、全ての製品は各企業の責任で安全性を確認したものが販売されています。